先週のバッドマン・ビギンズの続編。評判の高い作品であることは知っていたけど、前作は今作のための序章にすぎなかったといっていいぐらい、作品の完成度が違う。
誰が勝者なのだろうか?いわゆるアメコミのヒーローものならわかりやすい答えが最後に用意されるものだが、本作は全く違う。
なんといってもジョーカーがいい。バッドマンじゃなくて彼が主役だといっていいだろう。バッドマンがお金持ちで、最新兵器から格闘術まで何から何まですべてを持っているのとは対照的に、ジョーカーには本当に何も無い。使うのは普通の銃、爆弾、ガソリンにライター。そういった安いものをほしがる人に渡しているだけだといっている。実際、直接対決では当然バッドマンが勝っている。しかし、ジョーカーは負けていない。人の思い込みや心の隙を見事につき、そしてほとんどの目的を達している。最強の悪役が、彼のようなある意味普通の人だというのが本当に恐ろしい。
アメコミ版では有名らしい「two face」が後半に登場する。彼の顔のメイクがたいきくんには相当怖かったようだ。
ジョーカーは普通の人だから派手なアクションはない。ただ、何でもかんでもとにかく破壊しまくるのがすごい。特に、病院爆破のシーンでは爆破解体業者と一緒に撮ったショットがすごい。ジョーカーが何事もなかったかのように歩いていくる背後で病院が吹っ飛ぶのだけれど、全く振り向かずにのっとったバスに乗り移る演技がすごい。ジョーカーを演じたヒースレジャーは本作の後に亡くなってしまうのだけれど、本当に惜しい。
前作の豪華キャストが本作でも揃っている。唯一違うのは、前作でレイチェルを演じたケイティ・ホームズに代わって、「ヒステリア」にでていたマギー・ジレンホールがでている。雰囲気が全然違うから、最初誰がレイチェルなのかわからなかった。
前作のバッドモービルに代わって「バッドポッド」というバイクが登場する。ラストでこのバイクに乗るバッドマンがマントをなびかせている姿を背後から撮ったショットがいい。メイキングによるとマントが絡まってしまうと危ないから、最初はマントをつけない予定だったらしい。完全に予定外の絵だったのだろうけど、本作のバッドマンを一番象徴している。
もちろん映画のために本物のバイクを作っているのだけれど、排気管を本体のシャーシと一緒にしてしまう事で、全くほかのバイクと違うデザインになっている。かっこいいです。
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