我が家ではテレビがない代わりに週末の土日に一本ずつDVDを借りて映画を見ることにしている。この習慣を数年にわたって続けてきたので、いままでにものすごい数の映画をみたことになるのだろう。せっかくだから記録を取ろうと思って始めたブログ。
2013年4月30日火曜日
4/30 テルマエ・ロマエ
久しぶりというか、アニメを除いてほとんど初めての邦画。ご存じ、爆笑漫画の実写化作品です。
漫画を読んで大うけして、この映画も興行的に大成功したと聞いて期待していたのですが、、、
個人的にはかなりいまいちでした。たいきくんにいたっては「この映画、面白くないからいやだー」と言い出す始末。妻は途中で寝てしまいました。
たぶん、漫画を忠実に映画化しようとしているのですが、もともとが短編読みきりのような話で、映画になるような大きな話の筋がないのを無理やりつなごうとしてつまらなくなってしまった印象です。もともとの漫画の笑いポイントはそれなりに抑えてて、そこだけ局所的に面白くなっているのですがなんだかばらばらで、、全体として観客を話にのめりこませるようにはなっていないように思いました。読みきり漫画と映画は違うので、映画は映画で独立した話の筋を作らないといけないんじゃないかと感じました。
漫画に登場しないヒロインに上戸彩が出演していて、それは少し新鮮でした。
ローマ帝国の歴史の勉強にはなりますね。でもやっぱり邦画は洋画と比べるとちゃっちい気がしました。ローマのシーンとか、カメラで撮ったものをそのまま出してるんでしょうか。もったいないです。
ハドリアヌス(第14代ローマ皇帝)を演じる市村正親がなんだか不思議とはまっていて面白いです。平らな顔の日本人がほとんどの中で、濃い顔の人を集めたと思うのですが、ケイオニウス(次期皇帝候補) の北村一輝が一番はまっていたように思います。
4/29 Minority Report
今日は僕の大好きなSFもの。この映画にはいくつもの未来のテクノロジーが出てくるのですが、何よりも、グローブを使って巨大なガラス面の上の映像を処理しているインタラクティブシステムが素晴らしい。何度見ても格好いい。実は、これはSFではなくてちゃんとMITの先生が考案して、実際に使えるシステムになってます。BDを借りるとついてくる特典映像にその動画があるのですが、本当にすごいです。大きな画面があればぜひオフィスでも使いたいです。
実はこの映画に先だってスピルバーグ監督は専門家をホテルに集めて50年後の未来の世界というのはどうなるかという会議"think tank"というのを開いたそうです。
http://en.wikipedia.org/wiki/Technologies_in_Minority_Report
監督自身インタビューで、観客に"related"と感じてもらえるために、時代設定をあまり遠すぎる未来にしたくないということを言っています。実際、目の虹彩認証や、個々人に合わせた広告システム、体を使ったUIなんかは実現しているわけですし、さすがです。
司法省の切れ者はコリン・ファレルなんですが、ある意味これが彼の出世作になるのでしょうか。いい役演じてます。
暗くて、汚い雰囲気のする映画なんですが、たいきくんもそれなりに楽しんだようです。ただ、プリコグの女の子が突然主人公に抱きづくシーンで、「ぎゃー」といって耳を押さえて走り出したのには笑えました。そんなに怖かったのかな、、、
2013年4月22日月曜日
4/21 Black&White (原題 This Means War)
コメディアクション。結構笑わせてくれます。リーザウォザースプーンが出てくるという時点でかなり安心感の高い感じですが、まあまあ予想通りでした。
CIAの親友の二人が一人の女性を巡って争う話なのですが、スパイなのでやることが徹底していて面白いです。クリムトの絵とかありえんだろうと思うのですが、CIAなら国家の安全保障のためだからとか言って、できちゃんでしょうか。笑えます。ラストもまあまあよし。
ただ、なぜこの二人は彼女に恋をしたのか。彼女はどうしてそちらを選んだのか。なんだか釈然としません。DVDには別のエンディングも用意してあったそうですが、見ませんでした。スパイコメディとしてはいいですが、男と女という視点ではいまいちかもしれない。
ヒロインとその親友(この二人はどういう関係なのか最後まで分からなかったが)の女同士の会話が子供にはちょっと聞かせづらいものでした。レーティングはPG-13だったようなのですが、日本のレンタルビデオ屋では借りる前にはわからないので、困ったものです。
4/20 High School Musical
今日はミュージカル映画。ミュージカル映画は急に踊りだしたりするからと毛嫌いする大人もいますが、どうも小さな子供には受けがいいように思います。うちのたいきくんは「The sound of music」も「ヘアスプレー」なんかも楽しんでいたので、これを見せてみたのですが、結構受けたようです。話の筋なんかよりも歌って踊って表現してもらった方が直接的で子供にはわかりやすいのでしょう。
映画の絵をDLしようとして知ったのですが、もともとはDisney channel のテレビ映画だったとか。映画の途中で、暗くなって場面が変わるところがあったのでちょっと映画にしては変だなという感じがしたのですが、あれはCMを入れるためのものだったのかも。続編の2もつくって、3は劇場公開版だそうです。
映画の舞台はアルバカーキなんですが僕の知っているアルバカーキとは全然印象が違います。あんなキレイな高校あったのだろうか。もっと砂漠的な街だったようにおもうのですが。
序盤のバスケットの動きを使ったシーンが秀作。かっこいいです。ただ、ミュージカルとしてみると全体的にいまいちなような気がしました。Gleeと比べるからでしょうか。
ヒロインはセンターオブジアース2にもでている女の子でした。主人公は「セブンティーンアゲイン」というヒット作もあるそうです。続編よりもこっちを見てみようかな。
2013年4月20日土曜日
Mar-Apr 2013 つぎはぎだらけの脳と心 快感回路 David J. Linden
今回は映画ではなくて最近はまっている本。だいたい毎年3月は新しいことを勉強していることが多く、去年は体内時計だったんですけど今年は脳科学。
正直、あまり脳科学は好きではありませんでした。なんか、とてもいい加減、もしくは不十分な実験(主にfMRI)からメディア受けする結論(男と女の性差とか)に論理が飛躍している研究が多いように感じるからです。
同じ著者によるこの2冊はそうした僕の脳科学に対するネガティブなイメージを払しょくしてくれました。とても興味深い脳科学の結果を紹介しつつ、それらの基になっている実験結果を丁寧に紹介してあって、分っていることとまだ分らないことを明確に区別しながら"fair"な記述に徹しているところに同じ科学者としてとても好感が持てます。
「視対象失認」や「カプグラ症候群」、「共感覚」の持ち主の話など興味深い話も満載ですが、これを読むと脳に関する我々の知見の多くは不幸なことに脳になんらかの損傷を負ってしまった人を対象とする研究から得られているようです。著者自身、細胞やマウスなどを対象としたミクロな分子生物学的知見と人間の感情といったわれわれの感じる現象との間の理解に大きなギャップがあいてしまっていることを認めています。今後、この中間領域の実験、測定技術の進展があれば脳科学は大きく飛躍するのかもしれません。
ちなみにタイトルは両冊とも
「The Accidental Mind」 → 「つぎはぎだらけの脳と心」
「The Compass of Pleasure」 → 「快感回路」
と直訳ではなくて苦心の跡が見えます。読むとなるほどと感じるうまい訳です。
一冊目の「つぎはぎ~」のほうが脳に関する幅広い話題を取り扱ってます。脳がいかにその場しのぎの、場当たり的な進化の結果であるかというのが主題ですが、男性と女性の能力の差とか宗教や夢に関する記載もとても面白いです。しかし、もし、1から知的生命体の脳を設計し直したらもっとコンパクトで省エネな脳になるんでしょうね。他の星に原始的な生物から進化した生物がいたらやっぱり人間みたいに脳が肥大化してるんでしょうね。
2冊目は「報酬回路」に関する知見に特化してます。ドラッグやセックスであれ、慈善事業やランニングであれ、人間が気持ちいと感じて依存症になってしまうミクロな機構は同じであるということのようです。1冊目でまだ実験途中であるとなっていた女性のオーガズムに関する研究なんかも紹介されてます。男性ほど単純ではないようです。
2013年4月8日月曜日
4/7 Major league
今日は懐かしいおバカ映画。たいきくんは野球好きだから最初にぼろぼろで負けるシーンで大笑いしてました。
しかし、この映画の公開当時、実在のチームであるクリーブランドインディアンズをここまでぼこぼこに描いて(最後は勝ちますが)よかったんでしょうか?なんかヤンキースは悪者みたいだけれどニューヨークのファンはどうだったんでしょうか?いろいろ不思議です。
あと、この映画によると昔はクリーブランドとニューヨークはアメリカンリーグの同じ地区だったんですね。今はEastとCentralでわかれていますが。いろいろ歴史を感じます。
2013年4月5日金曜日
3/26 おおかみこどもの雨と雪
APS、物理学会と出張がつづいたので間隔が空きました。これは連続した学会の合間に見たのですけれど、これはとてもいい映画でした。私は細田監督の前2作(時をかける少女とサマーウォーズ)も好きなのですが、今作が一番の出来かなー。
そう思うのは、やはり自分が子供を持つ身で、もう10年もしたら長男が巣立ってしまうのだと思うせいなのかもしれません。この作品もおおかみこどもの母となった主人公が子供たちが巣立っていくまでを見守るというのが話の主題なので妻ともども共感しながら見ていました。
こう書くと前回のトイストーリー3に共感したのと同じような理由ですが、こちらのほうがより身近にしんみりと描いているように感じました。話にアップダウンがない分、より身近な話―おおかみおとこが登場するにもかかわらず―として感じられます。
おおかみ子供である主人公の子供たちはおおかみとして生きるのか、人間として生きるのかの選択を迫られるわけですが、別におおかみこどもでなくても子供はいつかはどのように生きたいのかを選ばないといけないわけで、親はそれを見守ることしかできないからきっと同じなのだろうなと思いました。
細田監督作品の、どこかのっぺりとしていて愛嬌のある絵のタッチが大好きです。ここにのせたパンフの絵は作中のに比べるとシャープな印象があるような気がします。
ところで、こうやって書いてみて気づいたのですがタイトルは「、、、の雨と雪」なのですね。雪のほうがお姉さんなのに。「、、、の雪と雨」だと語呂が悪いからでしょうか。
転校生の草平くんがかっこよすぎです。あんな大人な小学生いるんでしょうか?ラストは高校生みたい。
声優は有名俳優ではなくてプロのほうがよかったのではないかとおもいました。ただ、近所のおじいちゃん役の菅原文太だけは別格でした。声だけで本人が出ているような迫力でした。
ハリウッドのアニメと比べると話が淡々としている分、たいきくんには受けがよろしくなかった。
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